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不器用な猪の新生活:ギター・古民家改修・猫・カフェ

池田勝三郎恒興小伝

信長公記 人物シリーズ(6-3)池田勝三郎恒興(池田輝政の父) 詳細版後編
勘十郎と生母の土田御前を病気見舞いに来させ、騙し討ちの実行者となったのは、予期せぬしくじりのため、側に控えていた勝三郎(21歳)が手を下す事になってしまった。計らずも生母の目の前で最愛の子息を刺殺するという、これ以上ない憎まれ役を負わされてしまったが、話はそれだけでは終わらなかった。
夫を殺された勘十郎の妻が実家の荒尾家へ帰るという時に、信長からその女を奪って来る様にと命令され、勝三郎は忠実に実行した。勝三郎が信長に復命すると、信長は、今度は勝三郎にその女(勘十郎の妻だった荒尾善次の娘)と夫婦になる様に促された。勝三郎は自分がとどめを刺した男の妻という事で、全然気が進まず、辞退したが、信長に、末森城の家臣団や勘十郎の妻の実家の荒尾家との融和を図るために是非共にと説得され、その様な役柄が有るならばと、21歳の勝三郎は、故勘十郎の妻を正室に迎えた(後に、善應院と呼ばれる)。実際に、妻が勘十郎との間にもうけていた幼児(後の信澄、後年、光秀の女婿になっていたため本能寺の変後の争乱で三男信孝に討たれた。)と程なく産まれた女子を慈しみ育てて融和の実をあげた。後年その女子は勝三郎の子として武将飯尾茂助に嫁ぐ。茂助は本能寺の変にて二条御所で討死し(信長公記では飯尾毛助となっている)、再嫁した村井長門守も早世したので、下妻法印頼龍に再再嫁しここに落ち着く。後年、頼龍との間に出来た長男は三千石で輝政に仕え、下妻より池田姓に復帰した。
勝三郎が娶った前勘十郎の妻(善應院)は、勝三郎との間にも4男5女の多くの子をもうけ、男児はそれぞれ武将に、女児は皆大名や有力武将の正室や側室になっていった。(後年の話だが、長男元助が勝三郎と共に長久手戦で戦死したために池田一族の嫡流は次男の輝政が継いで行くことになったが、輝政は家督を継ぐ前は、母方実家の荒尾家へ養子に入り、尾張知多の木田城 城主となっていたが、父と兄の同時戦死により急遽池田の家督を継ぐ事になり、池田姓に復帰したのである。)
池田勝三郎恒興は、信長公記に各種の合戦など重要場面で13度の多数回登場している。最初は、首巻の火起請の説話で出てくる。ここでは勝三郎が信長と乳兄弟である事の権勢に募り、罪を犯した家の子郎党の左介をかばおうとしたが、信長により成敗されたという記事で、後に大 大名となった池田家にとってはあまり好ましくない記事だが、こういう事もちゃんと記録として今日に伝えられている事が凄いと思います。
尚、勝三郎恒興は、天正12年(1584)4月、長久手の戦いで秀吉方として戦い戦死した。享年49歳。この時、森長可や長男元助も戦死している。(以上の経過は、「池田勝入斎信輝公小伝」として残されており、国立国会図書館デジタルコレクションとして、インターネット上で無償で公開され、誰でも読む事が出来る。信長公記では述べられていない事が、仕えた家臣の立場から詳細に記述されており、あの時代の出来事を補強する史料として興味深い。尚、勝三郎は桶狭間での武功により信長から「信輝」の名前を貰っているが、「信長公記」では総て勝三郎で通し、信輝の名は一度も出てこない。) 以上、急いで書いたので、事実誤認等あるかもしれない。遠慮なくコメント欄に御意見を下さい。
又、木田城については、2年前に水野先生の毎日文化センター講座の村木砦、緒川城現地巡りで、近くを通り、先生から輝政の事で解説もあったとの事ですが、残念ながら私は覚えていない。同行した矢野さんからの指摘で、只今、当時の資料を捜索中です。また、何か新しい事が出て来たら御報告します。
その後出張先から本宅へ戻り早速当時(2015.5〜6月)の水野講座の筆記メモを調べたところ、筆記メモに、村木攻めで信長軍は強風をついて熱田出航後、(推定)馬走瀬(まばせ)で上陸し、その日は木田城へ入り体制を整えた、とある。この時は分からなかったが、私は今、信長が何故無理にでも乳兄弟の勝三郎を荒尾善次の娘と結婚させたを衝撃を持って理解した。木田城の位置を見ると対今川等で戦略的に最重要の地である事が歴然。当時23歳の信長が既にこの事を理解し、将来を見据えていた。
そして更に衝撃を受けたのは、5年前に出版された水野先生の「信長公記で追う桶狭間への道」に、その事が詳細に記されていた事。同書64頁に「信長公記には登場しない、木田城」の見出しタイトルで、木田城当主荒尾小太郎空善(推定)が三方ヶ原の戦いで討死した為、後には池田輝政が養子となり城主として入ったと記載されている事。この時は、どうして「池田」が?と思って歯牙にも掛けず、記憶から消えていたが、今、私の中では全てが繋がり一本の糸となった。荒尾家にとって池田家は、娘の嫁ぎ先で非常に強い姻戚関係があった。荒尾家の当主に事故があった時、娘の嫁ぎ先から、部屋住みの次男輝政を養子に迎えて、荒尾家の存続を計るのは、全く極々自然な流れ。信長公記にも記載されていないこの事を先生が5年以上前には把握されていた事に大きな驚きを感じた。
そして更に驚きだったのは、2年前に水野先生がサラリと言われた木田城での戦隊再整列や宿泊の件を、私とほぼ同年の矢野さんが覚えていて、わざわざ私に指摘して頂いた事。その記憶力に脱帽した。
来週日曜の美濃源氏フォーラムとその後の首巻読書会で、お会いし、意見交換しましょう!尚、今回も信長公記専門家の吉田先生がボランティアで、「簗田弥次右衛門御忠節の事」について読み解きをして下さいます。奮ってご参加下さい(無料)。

by tetumiworld | 2017-08-28 10:02 | Comments(0)
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自分のやりたいことをするには、先ず仕事からと、57歳で事務員から教師に転職し、3年かけて軌道に乗せ、今度はギター弾き願望の実現に向けて取組み始めた。

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