フリッジト・ピンクの結成は1967年、米北東部に位置するミシガン州デトロイトにて。当初のメンバーは
Kelly Green(ヴォーカル)、
Gary Ray Thompson(ギター)、
Tom Harris(ベース)、
Richard Stevers(ドラムス)、
Larry Zelanka(キーボード)の5人構成。結成当初、直ぐにレコード契約を結ぶ事は出来ず1969年にレコード会社と契約を結ぶまでは地元中心のローカルな演奏活動に終始。最初に契約を結んだのはパロット・レコーズ(Parrot Records)。最初の2枚、「Tell Me Why / Cryin' Shame」「Drivin' Blues / God Gave Me You」は正直当らなかったが、通算3枚目となるシングル「House of the Rising Sun / Drivin' Blues」が全米でヒットを記録した事は上で書いた通り。また、所属のパロットの親会社が米ロンドン・レコーズだった関係上、英国ではデッカ傘下のデラムから発表される事になる。人気ロック・バンド、アニマルズの曲をカバーしたフリッジト・ピンクの新曲は英大手レコード会社の配給を得た影響もあってか、イギリスを初めとする欧州各地でヒットを記録したのだった。
このヒットに気をよくしたフリッジト・ピンクは通算2作目となる「Defrosted」を年内に発表、シングル「Sing a Song for Freedom / End of the Line」「Heartbreak Hotel / Bye Bye Blues」も発表したが、「Heartbreak Hotel」が全米72位を記録したのが精一杯。1971年にも彼等は「Lost Son / I Love Her」「Music for the People / Sloony」「We're Gonna Be There (When Johnny Comes Marchin' Home) / Shorty Kline」といったシングルを米パロット/英デラムから発表するも成功には至らなかった。パロット時代はここでお終い。更にメンバーの一部離脱劇も生んでしまう。リード・ヴォーカルは Kelly Green から Jon Wearing(元Tidal Waves)へ、ギターは Gary Ray Thompson から Craig Webb へ。新たに Lion Records と契約を結んだフリッジト・ピンクは1972年に通算3作目となる「Earth Omen」を発表するのだが、バンドの顔であるリード・シンガー、更にブルー・チアーのリー・スティーブンスを彷彿とさせる爆音ギタリストが脱退してしまった為、
全く別のバンドの様になってしまった。
■ Jon Wearing - Lead Vocals
■ Craig Webb - Lead guitar
■ Tom Harris - Bass
■ Rick Stevers - Drums
■ Larry Zelanka - Piano, Organ